名探偵コナン 考察メモ

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メモ④(RUM=羽田浩司説における推察)

※この記事は、以前の考察記事を読んでいないと意味が分からないと思います

タイトル「RUM=羽田浩司という可能性を考えてみる④」にしようか迷ったけど、この記事は作中描写を元にした考察より、予想が主になりそうなので。

※【メモ】カテゴリーの記事は根拠が少なく、個人の推測的要素が多いです。

 

 

なぜNo.2・RUMである羽田浩司の名前がAPTX4869の投与リストに?

灰原哀の言葉から考える。

灰原「組織にいた頃噂で耳にした人物像は十人十色… 屈強な大男だとか…女のような男とか…年老いた老人とか…それらが全部影武者だって言ってた人もいたわ…」

組織の人間でさえ、RUMという人物をはっきり認識していない。

RUMの指示は電話やメールが使われていて、現場に出向いて指揮を執ったり、任務の実行部隊にいたりというのは、稀なのではないだろうか。片方の目が義眼、というのも影響しているかもしれない。

単純に、組織の人間はRUMの顔を知らない。17年前に不審死した羽田浩司がRUMだと認識できていなければ、投与リストに名前があっても何も問題はない。

むしろ、RUM=羽田浩司が、組織の人間にも自分の素性を知られたくなかったのではないか。組織に殺害された(ことになっている)一般人が、実は組織のNo.2とは誰も思わないだろう。

 

 

遺体偽装でDNA鑑定を潜り抜けた理由を考える

RUM=羽田浩司説を考えていく上で、否定的立場の一番の根拠はこれだと思う。

 

<仮説①>

調べて見れば分かるけれど、DNA鑑定技術の歴史は浅い。適当な20年を切り取ってその前後を比べると、その技術力や精度は大きく違う。

コナン世界の時間をはっきり現実世界とリンクさせることはできないけど、一応、工藤新一は「『平成の』シャーロックホームズ」なので、物語の舞台は平成元年〜31年(1989年〜2019年)。

作中にはスマートフォンが描かれているので、2010年代と仮定するにしても、羽田浩司の事件はその「17年前」である。

現実世界では、1980〜1990年代に、アメリカや日本において、DNA鑑定技術の未熟さ故の冤罪事件が起きている。

この辺は完全に推測になるので、今後のエピソードで、作中のDNA鑑定技術のレベルについて描写がほしい。

 

<仮説②>

身元確認方法について詳しくないので有りえるか分からないけれど、17年前、DNA鑑定が行われていない場合。死因不明の変死体なので隅々まで調べられる気はするんだけど、本人確認がDNA鑑定ではなく、指紋鑑定で行われたとすると、作中に関連しそうなヒントが転がっていたりする。

それは、若狭留美が持っていた将棋の駒。浅香=若狭の可能性が高くなっているので、ほぼ確実に17年前の羽田浩司の持ち物だと思われる。

「若狭留美は羽田浩司の恋人で、将棋の駒は遺品」という考察をよく見かけるけど、RUM=羽田浩司の場合、この説は成り立ちそうにない。

では、なぜ若狭留美がRUM=羽田浩司の持ち物を持っているのか。ここで、17年前の事件の証拠品、という可能性を考えることができる。

今後、この将棋の駒が、17年前の事件の真相を暴くカギになるのではないか、と。

 

<仮説③>

捜査関係者に黒田兵衛がいた可能性。黒田が羽田浩司の遺体を思い浮かべていたことから、17年前の事件に関わっていそうである。しかし、事件の当事者は、RUM=羽田浩司、浅香=若狭留美、アマンダヒューズ、赤井務武の4人以外にいそうな描写はない。黒田が関わっていたなら、捜査関係者として、となる。

また、前の記事で考察したように、黒田の初登場回では、犯人による遺体偽装が描かれている。

それらから、意図は不明だけど、どういう訳か黒田が遺体偽装を手助けした、という方向性を考えることができるかもしれない。

 

<仮説④>

これは、<仮説①>+αとして考える。

DNA鑑定技術が未熟だったこと+羽田浩司と赤井務武に血縁関係があった可能性。

個人的にあまり好みではないのだけど、一番、手っ取り早い仮説だと思う。

 

 

手鏡の持ち主

<仮説①>

真純「連行される前に古栗って人が言ってたよ…姿を消したボディーガードの浅香があの手鏡を持ってる所を見た人がいて…浅香は女だって事を堀田がつかんだみたいだって…羽田浩司の霊を呼び出して『女だ~~っ女に殺される!』って叫ぶつもりだったってね!」

メアリー「そんな事か…くだらん…」

「浅香があの手鏡を持っていた」のは、事件前だろうか。ということは、手鏡は浅香の持ち物?

この場合、どういう過程で赤井務武は浅香の手鏡にダイイングメッセージを残したのか考える必要がある。

 

<仮説②>

「ん? 割れた食器の中にガラスも混ざってるな…鏡か? 何か文字が書いてある…PTON?」

「入ってた文字は多分…PUT ON MASCARA…丁度その頃、ある化粧品メーカーがマスカラに手鏡を付けて売り出したら大ヒットしたらしいわ…「マスカラを付けよう」って文字を入れてね…私の姉も母の遺品としてその鏡持ってたから…」

「でも何でそんな手鏡が羽田浩司の部屋に…」

「ウーン…殺された資産家は80歳を超える老婆じゃったらしいし…」

「もしかしたら羽田浩司も母とかからもらった物かも。棋士なら身だしなみも気を遣ってただろうし…」

羽田浩司の遺体が赤井務武だった場合、「羽田浩司も母とかからもらった物かも」という灰原の予想の意味は少し変わってくる。赤井務武の身近な女性、すなわちメアリーからもらった物、という可能性。

「エレーナの遺品」に同じ物があったことにも繋がり、エレーナとメアリーを繋ぐ伏線となる。

夫に渡した手鏡がああいった形でダイイングメッセージに使われれば、メアリーなら、おそらく17年前の事件の真相に気付くだろう。

霊魂探偵殺害事件で、メアリーと真純は、小五郎が口にした「羽田浩司」という名前に過剰反応している。

 

 

部屋が荒れていた意味

「ああ…部屋中にJukeってホテルの名前入りの皿やカップの破片が散乱してたようだ…」

Jukeという単語には、「あざむく; だまし; 欺く; ジューク; フェイント」というような意味がある。

それが「部屋中に散乱していた」というのは、『現場が欺かれている』と示唆しているように思える。

 

 

17年前の事件の記事をアップしている人物と削除している人物 

<仮説①>

  • アップしている人物・・・若狭留美
    (目的)RUMを誘い出したい
    (作中示唆?)初登場回で事件のニュース記事がネットにアップされる描写
  • 削除している人物・・・メアリー世良(SIS)
    (理由)???
    (作中示唆?)真純「削除…削除…削除っと…データだと…すぐに消せるんだけどな」

以前の記事で考察したように、メアリーと若狭は協力関係である可能性があり、この仮説は当ブログの考察に矛盾している。しかし、作中で示唆されているものは見逃せない。

 

<仮説②>

  • アップしている人物・・・羽田浩司の両親
    (目的)息子の遺体に違和感を持ったか、ダイイングメッセージの存在に気付いて、17年前の事件の真相を知りたい
  • 削除している人物・・・メアリー世良(SIS)、若狭留美GCHQ
    (理由)秀吉がいる羽田家に組織の目を向けたくない

RUM=羽田浩司説に対する否定的要素の一つ、羽田家の両親をどう誤魔化した?という疑問をフォローできる仮説。

「羽田浩司が自身の死を偽装したとして、両親を誤魔化せる訳がないだろう?」 本当にその通りで、実の両親までは誤魔化せなかった。しかし、羽田家の両親は一般人。真相究明は誰かに頼るしかない。

これなら、「まるで誰かこの謎を解いてくれって…言わんばかりにな…」というコナンの予想に当てはまる。

この仮説で、記事の削除にメアリーが関わっている場合、秀吉の羽田家への養子入りは本人の意志によるところが大きかった、と考えたい。

 

 

RUM編の全体像

『RUM=羽田浩司であり、遺体は赤井務武、ダイイングメッセージを残したのも赤井務武』という考察では、アナグラムがあの方の正体に辿り着いていたことから、あの方がその息子・赤井秀一を恐れる理由に繋がる。

この考察の面白いところは、ベルモット編の二元ミステリー(42巻)、キール編の赤と黒のクラッシュ(58巻)の時点で、既に「何故かあの方は赤井秀一を恐れている」という伏線が張られていたこと。相当前の段階から、赤井家に関する構想があったということになる。

RUM編の本筋は、思っている以上に早い段階から構想があったのではないかと思う。プログラマー板倉卓の事件(37,38巻)で登場する「高飛車な女」についても同様で、「RUM=高飛車な女」として、とっくの昔に登場していたのではないだろうか。