ラム編の再考察
SDB BLACK+の最重要事項
Q.92 RUMは黒田、若狭、脇田の3人の中に確実にいますか?
Q.94 羽田浩司がRUMですよね?
さて、また0から、ラム編を考えてみることにします。
黒田兵衛
正体=裏の理事官?
降谷の上司
降谷「上には僕の方から話しますので…」【85巻】
黒田「意外な着眼点で事件解決の糸口を見つけ推理をバックアップする…眠りの小五郎の知恵袋…警察庁ではそう噂されていたよ…江戸川コナン君…」【87巻】
警察庁のキャリアで、眠りの小五郎とその現場にいるコナンの存在を知っている人物は、降谷零か白鳥警部のみ。
現在、白鳥と黒田は警視庁に在籍。白鳥からコナンのことを聞いたなら、「警察庁ではそう噂されていた」と言わないだろう。なので、黒田は警察庁にいる降谷からコナンのことを聞いたと考えられる。
つまり、黒田と降谷には接点があるのはほぼ確定。
ゼロの執行人
裏理事官は、ゼロを統括している人物。黒田兵衛が裏理事官であれば、降谷零の上司である。
劇場版「名探偵コナン ゼロの執行人」の中で「裏の理事官」というワードが登場している。これは、映画にも出演していた黒田を指しているのではないだろうか。
裏の理事官とは
チヨダ(ゼロ)
日本の公安警察で協力者運営などの情報収集(作業と呼ぶ)の統括を担当する係。かつてはサクラ、四係と呼ばれた。現在はゼロに改称されたとされる。
警察庁警備局警備企画課に属しており、任務は全国で行われる協力者運営の管理と警視庁公安部・各道府県警察本部警備部に存在する直轄部隊(作業班などと呼ばれる)への指示と教育である。「チヨダ」という名前は一種のコードネームであり、現在でも正式な名称は不明である。
裏理事官
警察庁警備局警備企画課でチヨダを統括しているのは指導担当の理事官(いわゆるウラ理事官)である。ウラ理事官には警察官僚の中でも入庁15年程度の警視正が就任し、およそ1年から3年にわたって理事官を務める。
ウラ理事官は組織図から名前が抹消され存在が秘匿されるが、キャリア官僚が突然姿を消すことから、誰がその任に就いたのか分かりやすいという。
10年前の事故
コナン 「ええっ!? 10年近く意識不明で入院してた!? 警察病院に!?」
由衣「そうよ! 黒田捜査一課長…何か大きな事故に遭われたらしくて…」
小五郎「なるほど…だからあの年で出向して来たわけか…」
由衣「ええ…もっと若い内に警察庁から地方警察に出向するのが普通だから…」
蘭「じゃああの顔の火傷も…」
由衣「多分その事故の影響じゃないかしら…右目は義眼みたいだし…顔の包帯を取った看護師が腰を抜かしたらしいわよ…まっ黒だった髪が事故のストレスで白髪に変色してまるで別人のようだったそうだから…」
コナン(別人…?)
由衣「意識が戻った今も所々 細かい記憶が抜け落ちてるっておっしゃってたけど…何コナン君…課長の事気になるの?」
コナン「あ、いや…」【86巻】
黒田が巻き込まれた10年前の事故は、まだ掘り下げがあるのか、ただ黒田の容姿の変化を伝える為のものなのか。追加情報待ち。
17年前の事件
黒田が、羽田浩司の事件を回想するシーンがある【93巻】。
事件の当事者か、捜査官として関わった可能性が考えられるが、後述する若狭の言葉から、捜査関係者として関わっていた可能性が高そう。
FILE1017「大事の前」
これまでの降谷の行動
先に、これまでの降谷の行動を振り返る。
降谷「爆弾でこの連結部分を破壊して…その貨物車だけを切り離し…止まり次第…ヘリでこの列車を追跡している仲間が君を回収するという段取りです…」【78巻】
降谷「上には僕の方から話しますので…」【85巻】
ミステリートレインでも、緋色シリーズでも、降谷は公安の一捜査官としての立場を伺わせている。
降谷零のキャラクターイメージから、赤井秀一関連は私情で動いている印象が強いかもしれないが、あくまで、公安という組織からの指示のもとで動いていると考える方が適切だと思う。
これは、降谷の行動の理由・目的を考察する上で、一つのポイントだろう。
黒田の指示
降谷「はい…言われた通り僕が提供できる情報は全てあの少年に伝えました…まあ僕の情報は事件解決の手助けにはあまりならなかったようですが…」
黒田「大事の前だ…余計な火は消しておくに越した事はないからな…」
ポアロの安室透として、交通違反者と婦警のやり取りを伝えたのは、黒田からの指示。黒田が公安を指揮する裏の理事官だとすると、降谷は公安の上司、黒田の指示で動いていることになる。
公安は、近々、何か大きな作戦を計画していることが分かる。
降谷(バーボン)が得た新たな情報
降谷はバーボンとして潜入する中で、最近、大きな進展があった。
工藤新一の情報を要求する
Time is money!
急げよバーボン
──RUM──
工藤新一の情報
急げ!
Time is money!
──RUM──
ラムから直接、指令メールを受け取った。
当然だが、降谷はこのメールを黒田に報告しているだろう。
「大事の前」
ここで、キール編のジェイムズ・ブラックの言葉を思い返したい。
ジェイムズ「諸星大という偽名でその組織の一員として…5年前から2年前までの3年間だけだったがね…」「組織の中で彼は実にうまく立ち回った…最初は目立ち過ぎず、徐々に頭角を現していき…「ライ」というコードネームを与えられ、ついに組織の幹部の1人「ジン」と呼ばれる男の仕事に漕ぎ着けたんだ…」「その男さえおさえればボスまで辿り着けると踏んで、我々FBIもその仕事の集合場所に先回りし、身を潜めていたんだが…彼らは来なかったよ…夜が明けるまで待ったがな…」
赤井の潜入が、組織の幹部のジンに辿り着いた際、FBIはジン捕獲作戦を計画した。
公安の指揮官(=黒田)も、FBIの指揮官(=ブラック)のように、潜入捜査官(降谷)と組織幹部(ラム)のやりとりを利用して、その幹部(ラム)を捕らえる作戦を立てるのではないだろうか。
ラムからの指令メールを利用して(具体的には、工藤新一に関する偽の情報を与えて、エサにする等)、逆にラムを捕らえる作戦を計画。
これが、黒田の言う「大事の前」だと思う。
「例の件」
黒田「それより例の件は…どうなってる?」
降谷「まだ何も…」
黒田「報告を怠るなよ…バーボン」
「例の件」は、降谷の背景に描かれている、工藤夫妻と赤井秀一がヒント。工藤家での出来事が関係している。
前述したように、降谷の行動はあくまで公安という組織の指示に基づいている。とすると、工藤家への侵入も、黒田が指示したと考えられる。
指揮官である黒田からの「(組織のNo2ラムが情報を欲しがる)工藤新一を探れ」という指示。
これが、黒田の言う「例の件」だと思う。
コナン側との取り引き?
気になるのは、降谷の表情と黒田の台詞。黒田が「報告を怠るなよ」と釘を刺したことと、その時の降谷の恐れるような表情から、降谷には黒田に報告していないことがありそう。
降谷は、黒田の「例の件(=工藤新一の調査)はどうなってる?」に対して、「まだ何も…」と答えている。
読者視点では、この返答がおかしいと分かるだろう。
工藤夫妻から話し合いの場(お茶会)を提案されており、ここで何らかの情報提供or取り引き等が行われたはず。その内容を、降谷は黒田に報告していない。
「まだ何も…」という降谷の言葉は、まだ工藤新一の調査に着手していない、又は、工藤家を調べたが何もなかった、ように聞こえる。
コナン側との話し合いの場で他言無用になったのかもしれない。
若狭留美
幼児化を認識
若狭留美を考察する上で重要なのが、帝丹小学校に来た理由。
若狭は、当初から江戸川コナンの調査が目的で、帝丹小学校に潜入している。つまり、幼児化という現象を認識済み。また、前もって、コナンについての情報を持っていたことになる。
組織は、修学旅行の件で、ようやく工藤新一を調べはじめた段階であり、江戸川コナンには、まだ辿り着いてさえいない。
すなわち、若狭は、組織の人間ではない。
正体=メアリーの仲間?
メアリーが持つ情報
若狭を考察する前に、メアリーが持つ情報を整理しておく。
メアリー「盗聴器…」
真純「彼の眼鏡のツルの先っちょに付いてるヤツか… 危ない危ない…」
メアリー「見た事のないタイプ… バッテリーのサイズからすると駆動時間は極めて短そうだが… この形状(フォルム)でこの性能(バッテリーサイズ)… なかなか興味深い…」【83巻】
真純「しっかしさすがママだね! コナン君の蝶ネクタイのメカ! すぐに使いこなしちゃうなんてさ!」
メアリー「ああ… ダイヤルに印が付けられていたからな… あの探偵の声を頻繁に使っていたのだろう… それにしても… あんなに簡単な操作で色々な人物の声が自在に出せるとは… 様々な場面(ケース)での使用が想像(イメージ)できて… 心が躍るな…」【90巻】
メアリーは、コナンのずば抜けた推理力と同時に、特殊なメカを所持していることに興味を示していた。
これらの出来事から、自由に動くことができないメアリーが若狭にコナンの調査を頼んだと考えれば、若狭が帝丹小学校へ潜入した理由となる。
コナンの影にいる科学者の存在
灰原「電球…完全に切れてるわね…」
光彦「大丈夫です! これがありますから!」
若狭「あらみんな! 便利な物持ってるのね!」
歩美「博士に作ってもらったの!」
元太「トランシーバーになってる探偵バッジもあるぞ!」
若狭「へぇー… すごい博士ね!」【91巻】
コナン「先生! この扉を開けてくれねーか?」
若狭「で、でも、その誰かが飛び出して来たら…」
コナン「大丈夫! 麻酔銃で眠らせてやっから!」
若狭「ま、麻酔銃?」【91巻】
若狭の初登場回で、「腕時計型ライト」や「探偵バッジ」、コナンが持つ「麻酔銃」に興味を示している。特に、「へぇー…」と言ったコマの表情は意味深に描かれている。
厳密に言うと、阿笠博士は工学者であり、灰原やエレーナは化学者である。しかし、作中では「科学者」とまとめて表現されることがある。
メアリーは、解毒剤の研究者を探している描写がある。実際には薬を作っているのは灰原だが、コナンにメカを提供している阿笠博士を疑っている可能性もある。
推理力(暗号解読力)
- スキュタレー暗号の解読に悩むコナンを見て、抱えていた定規で壁の時間割り表を破り、解読表の存在に気付かせる【91巻】
- 「ウイスキー」「エビス」という単語を出して、解読表はイロハ表記であることに気付かせる【91巻】
- 偶然のようにも思えるが、虎の絵の上で寝てしまった元太に注目させて、顔の文字のトリックに気付かせている【92巻】
- ドングリのやじろべぇを探偵団に教えることで、発火装置のトリックに気付かせる【93巻】
- 少なくともスキュタレー暗号の件とプロゴルファーの件では、事件が起こることを予期して、探偵団(コナン)を巻き込んでいる【91,92巻】
暗号解読で悩んでいるコナンに、若狭はさりげなくヒントを出している。若狭の解読スピードは圧倒的と思われ、その推理力はコナン以上。
若狭の正体を考える上で重要なポイント。
APTX4869の投薬リスト
APTX4869の投薬リストは、組織内にあるはず。灰原の登場初期を読み返せば分かるように、組織の情報システムのセキュリティは万全。しかし、若狭はそれを閲覧している。
APTX4869の投薬リストを見ることができるのは、組織関係者だが、若狭は組織の人間ではなさそう。
ちなみに、リストに「工藤新一 死亡」とあるので、昔、潜入していた時にコピーしたものではない。
そこで、思いつくのがハッキングのスペシャリスト。ここでは、SISに近い諜報機関GCHQを挙げる。
SISとは
SIS(MI6)
秘密情報部(Secret Intelligence Service、SIS)
イギリスの情報機関の1つ。国外の政治、経済及びその他秘密情報の収集、情報工作を任務としている。
メアリーについては「領域外の妹」という名前からSISであることがほぼ確定。
領域外の妹 → ter(ritory) 外す sister
若狭も同じ所属ということを考えたけれど、SISの採用条件は21才以上。17年前、若狭は20才なので、当時、既にどこかの諜報機関に所属していたなら、SISだと年齢が1つ足りない。
17年前20才である「現在37才」という若狭の年齢設定は、SISではないと推理させる為かもしれない。
GCHQとは
政府通信本部(Government Communications Headquarters;略称GCHQ)
イギリスの情報共同体において、偵察衛星や電子機器を用いた国内外の情報収集・暗号解読業務(シギント)を担当する諜報機関である。
注目したいのは、暗号解読という点において突出した組織であること。また、コンピュータ関連に強い人材を集めていて、情報収集能力も高い。ネットスパイという言葉が似合う。
※「通信傍受機関である英政府通信本部(GCHQ)の暗号解読員で対外情報機関MI6に出向していた」男性の事件記事を発見。GCHQからMI6への人材交流が行われている模様。
※GCHQの宣伝ツイートをSIS(MI6)のアカウントがリツイートすることもある様。
SISとGCHQは、過去に、共同で任務を遂行したこともあるので、捜査官同士が親しかったり、仲間として動いていても不思議ではないと思う。
但し、これらはあくまで推測の域を出ず、作中でGCHQという組織に触れられたことはない訳だが。
義眼疑惑
灰原(この人…右目が見えてない!?)
灰原「言っとくけど私、好きだから若狭先生…だから悪く言わないでくれる?」
若狭の義眼疑惑については、このシリーズを灰原に注目して読むと分かりやすい。
- (この人…右目が見えてない!?)
- 若狭を観察(※灰原だけが、視線を若狭に向けているように思えるコマが4コマあり)
- 歩美の件で、若狭の右目に涙(※灰原の立ち位置は若狭の右側)
- 「言っとくけど私、好きだから若狭先生」
灰原が若狭を信用するに至った経緯は、実は、作中で描かれている。
キーとなるのは、若狭が右目に溜めた涙。
これらから、灰原の思考を組み立てると、
右目の涙を確認→義眼ではない→ラムではない
と判断した可能性を読み取ることができる。
17年前の事件
黒田との因縁
「まさか気になる人物を観察する為に…業火に包まれる隣のテントを野放しにしたなんて事ありませんよね?」【93巻】
重要発言。
この言葉は、目の前で起こった燃えるテントの事件と、17年前の事件の両方を指している可能性がある。
つまり、黒田は、17年前、事件が起こることを予期していながら、"気になる人物を観察する為"に、羽田浩司(又はアマンダ・ヒューズ)を見殺しにしたのではないだろうか。
浅香
17年前、若狭は、アマンダのボディーガードである浅香として、現場にいた可能性が高い。
これまで、ラムを義眼にしたのは赤井務武説を採っていたが、ここでは浅香の可能性も挙げておく。
若狭=浅香は右利き、脇田=ラムの眼帯は左目。
さざ涙シリーズ【92巻】の赤井親子と同様に、相手の利き手側の目元を負傷したことにも当てはまる。
ラムの抜かった仕事(ころし)
ウォッカ「おっ死(ち)んだらしいですぜ…羽田浩司の事件を探ってた堀田凱人…」
ジン「フン…17年前にラムが抜かった仕事(ころし)なんざ…知った事か…」【90巻】
ジンが言う「ラムが抜かった仕事(ころし)」とは、17年前、浅香に逃げられたこと。
そのため、裏切りシリーズ【90巻】を例に見ても、組織は「ASACA」を追っていることが分かる。
赤井の認識との一致
沖矢「その世良さんの周りに変わった人とか見かけませんでしたか?」
蘭・園子「変わった人?」
沖矢「そう、例えば…絶えず周囲を警戒し危険な相手なら瞬時に制圧する能力に長けた…『浅香』という名の…まぁ、そうは名乗っていないでしょうけど…」【90巻】
浅香=若狭留美でメアリーの仲間なら、赤井が 「世良さんの周り」に「浅香」の存在を疑うのも理解できる。この台詞は、母・メアリーが若狭と接触していないか、という意味合い。「浅香」を警戒しているのではなく、母たちの動きを知りたいというニュアンス。
この場合、赤井は、若狭の偽名が「浅香」だと知っている。また、母・メアリーの幼児化も知っている可能性が出てくる。(灰原の幼児化に、コナンと比べ、相当早い段階で気付けたのはこの為?)
脇田「トンチが効いてる」
これまで、考えられてきたのは、「若狭留美」という名前をローマ字に変換し、Wを逆さにしてMとして、アナグラムを作っている説。
しかし、SDB BLACK+の質問コーナーで興味深い考察が載っている。
- 「若さ」「留める」「美しさ」
自分は"不老"を知っていると挑発している、とも考えることができる。
ベルモットを例に見ると"不老"は組織のトップシークレット。現状、あの方とベルモットのみだが、No2であるラムが知っていてもおかしくはないはず。
脇田兼則
毛利小五郎の調査
脇田の目的は、黒田、若狭と決定的に異なっている。
脇田のターゲットは、毛利小五郎。
ジン「それより気がかりなのは眠りの小五郎だ…今朝のその事件(ヤマ)…奴がまた一枚噛んでたらしいじゃねぇか… 暗がりに鬼を繋ぐが如く… 鬼だったとしたら眠ってる間に始末しねぇとな…」【90巻】
脇田が動き出す直前に、17年前の事件を探っていた堀田凱人の殺人事件があった。
ラムが、浅香を探すために17年前の事件に関する情報にアンテナを張っていたなら、毛利小五郎に注目しても不思議ではないだろう。過去には、暗殺のターゲットになった人物でもあるのだから(キール編参照)。
正体=ラム?
Time is Money
脇田兼則(Wakita Kanenori)
→ 時は金なり(Tokiwa Kanenari)
→ Time is Money
脇田兼則という名前をローマ字にして、並び替えると、「Time is Money」となる。
工藤新一の情報を要求する
Time is money!
急げよバーボン
──RUM──
工藤新一の情報
急げ!
Time is money!
──RUM──
「Time is Money」は、バーボン(降谷)宛のラムからのメールに書かれていた文言。
さて、このアナグラムについては、バーボンに、ラム(自分)は脇田兼則だとを伝える意図があった、とする見方が多いが、ここでは別の可能性を考える。
根本的な考え方として、
ラムの口癖が「Time is Money」で、それを基にして、自らが毛利小五郎に近づくための仮の姿「脇田兼則」を作った。
なので、メール内の「Time is Money」は、その意味のまま口癖を書いただけであり、変換する必要はなし。
時間は金なのだから急げ!と言葉の意味でしかなく、「脇田兼則」の意味はないのだと思う。
脇田については描写が少ない為、追加情報待ち。
初登場を比較
黒田兵衛
勘助「まあ、気になるのも無理ねぇよ…どっかの組織の大ボスみてーな面だからな…」
コナン「……」【86巻】
黒田は初登場の時点で、その正体が示唆されていたのだと思う。
「どっかの組織の大ボス」=公安警察の裏の理事官
メタですが、ラムだとしたら、"ボス"ではなく"No2"なので。
若狭留美
「それより今日の仮面ヤイバー楽しみだよな?」
「えぇ! 謎の女ヤイバーが出てきますから!」
「だねーー♡」【91巻】
脇田の初登場回と対比になっている。
「仮面ヤイバー」は正義の味方と安易に予想できるので「女ヤイバー」もその仲間。少なくとも「敵」ではないだろう。
脇田兼則
「仮面ヤイバーを見たかったんだよ!! 今日敵のボスの側近って奴が出る回だったからよ!!」【92巻】
若狭の初登場回と対比になっている。
「敵のボスの側近」=黒の組織のあの方の側近 ラム
パイレーツスピリット
冒頭、テレビで流れる競馬レースの馬の名前は、
- ダーケストナイトメア→純黒の悪夢(第20作)
- キッドザサンフラワー→業火の向日葵(第19作)
- パイレーツスピリット→紺碧の棺(第11作)
これらは劇場版のタイトル由来。パイレーツスピリットに注目したい。
spirit
主な意味: (肉体・物質に対して人間の霊的な)心、(人体と離れた)霊魂、幽霊、亡霊、(神の)霊、神霊、神、聖霊、(天使・悪魔などの)超自然的存在、(…の性格を持った)人
「劇場版 名探偵コナン 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー)」を見ていれば、作品を指すのに「パイレーツ(海賊)スピリット(亡霊)」と充てるのは納得だろう。
蒸溜酒は高温で熱してつくる火の酒であり、火の酒は人間の魂にはたらきかけ、肉体を目覚めさせ、また活力を与える。だからスピリッツというのだろう。
その性質から、(複数形の場合が多いが)spirits=酒という意味がある。
このことから、「パイレーツスピリット」というワードから「海賊の酒」いうワードが連想ができる。
「紺碧の棺」を指した遊び要素に見せかけて、実はダブルミーニング。そもそも、ダーケストナイトメア(第20作)、キッドザサンフラワー(第19作)ときて、パイレーツスピリット(第11作)を使っているのも、深読みしていくと違和感がある。しかも「紺碧の棺」は、伝説の女海賊が物語の鍵となっている作品だ。
さて、ラムについての考察に戻る。
コナン「(ラムについて)酒の名前だよ!よく海賊とかが飲んでる…」【86巻】
「パイレーツスピリット」は、よく海賊が飲んでる酒(=ラム)を連想させるワードのように思える。
ちなみに、バーボン編では、バーボン初登場の話で「バーボン」というワードが登場している。
将棋の駒
パソコンに向かう若狭留美の机の上に置かれていた駒は「竜馬」である。
ラムである脇田が「パイレーツスピリットなんて駄馬」と言うと、17年以上も執着している若狭への皮肉に聞こえるかも。
メアリー?
初登場回ではないが、世良がコナンの解毒剤に確信を持った回。
園子「面白かったわねーーーー! ヒーロー軍団アゼンジャーズ!!」
蘭「うん! 日本から仮面ヤイバーが仲間に加わった理由にはホントに唖然としたわよ!」
真純「確かに… 「日本の観客動員数を増やしたいからだ」だもんな!」
蘭「ぶっちゃけ過ぎて笑っちゃった!」
最新シリーズより。深読みするとしたら、世良本人というよりは、母親のメアリーのことだろう。
アゼンジャーズの元ネタ「アベンジャーズ」
アメリカン・コミックヒーローのクロスオーバー作品である。
様々なヒーローが集うという意味では、公安、FBI、CIAに加え、SISも加わってくるイメージを思い浮かべることができそう。
「もうラムは出てたりして」
2014年9月1日「どうぶつの森」
「じつは もうラムは でてたりしてw」
2017年1月3日「話そうDAY」
Q:えっと~ どうぶつの森で「ラムはもう出てきてたりして」てあって、あの時点でもう顔とか名前は出てきてますか?
A:名前~~~………………. え~むずか、むずいな~。え~~~~~~~~~~。う~ん、まぁ、ある意味ぃ…..名前は出てきてない。う~~~ん。
⇒顔は出てきていますか。
A:どうでしょう(笑)
ねぇ?あれだって出てきたりしてってことは、出てきてないかもしれないんだよ?ねぇぇ?(笑) です、すいません。
この質問についてはTwitterや他のブログ様でも、ニュアンス違いが多くて解釈にとても悩むところ。文字だけではニュアンスが読み取りづらそう。自分は参加していないので、ここからはあくまで個人的な考え。
2014年9月1日時点で、脇田兼則はまだ登場していない。
しかし、前述したように「脇田兼則」はラム自身の口癖から作られた偽名と考えられる。すなわち、別名(本名)が既にどこかで出ていたとすると、このコメントとの整合性は取れる。
FBIのジン捕獲作戦の際にいた老人等も考えられるが。
ラムの義眼は左目?
根拠とするには乏しいが、個人的にラムの義眼は左目だと予想する。