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赤井秀一の嘘について

(※11/15 加筆修正) 

(※2017/4 加筆修正) 

 

 

名探偵コナン90巻。

『スコッチの死に関して赤井秀一が安室透についた嘘』について。

 

昨日、Twitterで呟いてた自分なりの考え。考察もどき。

とりあえずこの放置ブログに文章でまとめてみる。

 

 

四年前。

あの時点で、赤井(ライ)にはバーボンがNOCだという確信はなかった、として考えていく。

 

では、何故「自分が殺した」と嘘を吐いたのか?

 

・組織にライとしての手柄を上げたかった?

・自分もNOCだとバレるのを防ぎたかった?

どちらも考えられるけど、あまりピンとこなかった。

 

スコッチが『自殺』だったことを組織に隠すため

これじゃないかな。

 

 

考察

そもそも、拳銃自殺で、頭ではなく胸を撃つのは不自然だ。

バーボン「拳銃で自殺する場合あなたならどうしますか?」
ベルモット「そうね…銃口をこめかみにあてて…
バーボン「そう弾痕は頭蓋骨にしっかり残る…たとえ遺体が燃えようと…」

以下略

楠田陸道の死に関するこの二人の会話から、拳銃で自殺するなら、自分で頭部を撃つことが自然だと考えられる。

しかし、スコッチは拳銃を逆に持って、こめかみではなく、自らの心臓を撃ち抜いた。

スコッチがそうした理由を、胸ポケットに入っていた家族や仲間のデータが入った携帯を破壊するためだと、赤井は結論付けた。

 

赤井(ライ)は、組織の人間が、スコッチのこの最期の遺志に気付くのを避けたかったんじゃないか。

スコッチが自らの命に紛れさせて、本当に葬ろうとしていたもの(=携帯のデータ)に気付かれてしまっては、彼の死が無駄になってしまうから。

 

・使用されたのは赤井(ライ)の拳銃[→なぜライの拳銃を奪ってまで自殺を選んだ?]

・頭ではなく胸にある銃創[→なぜ頭ではなく心臓を撃ち抜いた?]

 

そして、胸ポケットに残されている穴が開いた携帯電話。

 

あの現場は、『自殺』の現場としては違和感だらけだった。

それは、スコッチが、携帯に入っている情報が流出することを何としても避けようと動いた結果。

しかし、これではまるで、携帯には命を懸けても組織に知られたくない情報が入っている、と言っているようなものだ。(実際、少なくとも携帯には、降谷との最期のメール[通話履歴]が残っていた)

携帯の損傷具合にもよるだろうけど、組織なら調べることができるかもしれない。

ましてや、赤井(ライ)視点では、最初に駆け付けたのが聡いバーボン。必ずこの状況に疑問を持つだろう、と。(結局、そのバーボンもNOCだった訳だけど!)

 

でも、ここで、赤井(ライ)が彼を撃ったことにしてしまえば、裏切り者への制裁として、NOCの心臓を撃ち抜いた時に、『偶然』胸ポケットに入っていた携帯を破壊してしまっただけ、に見えるんだ。

 

 

赤井の行動

裏切りシリーズの回想について。赤井視点で考えていく。

 

まず、あの屋上にバーボンが駆けつける直前のコマが、赤井(ライ)がスコッチの携帯を確認してるシーンになっていることに目を向ける。

赤井(なるほど…拳銃を奪ったのは…コレを壊す為だったのか…家族や仲間のデータが入っていたであろう…この携帯を…)

このモノローグの次のコマでバーボンが駆け付ける。そして間もなく、真実は隠された。

流れでいけば、直前のこのモノローグが『赤井が起こす行動(=嘘)』のキッカケになったと考えられる。

赤井(ライ)はスコッチの最期の意図を察していた。そうすると、スコッチの携帯を手に持っている赤井(ライ)の表情が意味深に思える。

 

次に、現場を立ち去る時に、赤井(ライ)がバーボンに言った台詞。

赤井「残念なのは…奴の胸のポケットに入った携帯ごとブチ抜いてしまった事…お陰でそいつの身元はわからずじまい…幽霊を殺したようで気味が悪いぜ…」

この言葉が、そのまま『赤井がついた嘘』の真意を示しているとしたら。

『自分が』NOCの携帯を壊してしまったから、スコッチの身元は調べられなくなった、と。だから、この件に関してこれ以上の深入りは無意味だ、と組織の人間をけん制している。(結局、そのバーボンもNOCだった訳だけど!!)

 

 

ヒント

目暮「しかし何で殺人に見せかける必要が…?」
マネージャー「…自殺したとわかったら、その訳を探られるでしょ?」

裏切りシリーズのロックミュージシャンの自殺。自殺を殺人に偽装しようとした元恋人であるマネージャーが、目暮警部の問いにこう答えている。

コナンでは日常編の中に組織編のヒントが隠されていることが少なくない。

この場面は『赤井がついた嘘』の理由を暗示してるんじゃないかなあ。

スコッチが自殺したと組織に知られたら、その「訳」を探られる。赤井はそれを恐れた。だって、スコッチが自殺した「訳」は、携帯に入っていた情報を自らの命と共に破壊しなければならなかったから、だと悟ったから。

 

ベルモット「公安から潜り込んでて名前を聞く前に殺された…」(緋色シリーズ)

そして、ベルモットがスコッチのことをこう言っている。

これは作中の時間軸で、あれから四年後のこと。いまだにスコッチの身元は組織にバレていないことが分かる。

つまり、スコッチの本名が明らかになっていないということ自体が、あの時、赤井がついた嘘』の伏線になっている。

 

すなわち、赤井の嘘は、スコッチが最期に消そうとしていたもの(家族や仲間の情報)を組織に知られないようにするためでは?

 

 

もう一つの疑問

じゃあ、何故今でも隠したままの形になっているのか?

メタ的な視点で言えば、赤井と安室が電話で話した緋色時点ではスコッチのことはまだ描かれていなし、「赤井」と安室としては、それ以降対面してしてないし、とか言い出したらキリがないので止めとく。

 

これは、赤井には拳銃を奪われたっていう過失があるからかなあ。

サラッと描かれてしまっているけど、捜査官として拳銃を奪われるって重大なミス。ライとして居ても、FBIとしての意識はあったはず。 

そして実際、赤井(ライ)が拳銃を奪われなかったら、ああいう結末にはならなかった。だから赤井は、スコッチの自殺に関して自分のミスを自覚していた。

しかし当時、赤井はバーボンもNOCだと知りえなかった。その後、作中の時間軸では四年後、緋色シリーズでバーボンもスコッチと同じ公安だったと分かったときに、安室に謝罪した。自分が拳銃を奪われて、彼の自殺を止められなかったことを詫びてる。

 

赤井「俺に対する奴の恨みは思った以上に根深いようだ」(緋色シリーズ)

赤井のこの発言から。

・スコッチとバーボンが親友だったとは知らない

CIAの本堂親子の例を見ても、親子だろうが親友だろうが、組織ではあくまで「他人」だったんじゃないか。実際、共に行動したことがあるスコッチやライがNOCだったバレても、バーボンは未だに単独行動が許されている。

・「赤井が彼に拳銃を渡して自決を勧めた」と安室が勘違いしてるとは思ってもみない

これは安室が赤井の「自分が殺した」という嘘を中途半端に見抜いてしまったために起きている誤解。安室視点では、まさかスコッチのための嘘とは考えつかない。

 

 

赤井の拳銃と安室の足音。

スコッチのことは最終的に、赤井の口癖の「50:50」に落ち着くんじゃないか、と。ここまでの伏線、というか暗示になってると面白いと思う。

あの時、赤井が拳銃を奪われなければ。あの時、安室の到着を知らせようとしていれば。そして二人のミスが重ならなかったら。スコッチはまだ生きていたのかも…と思うとしんどいかなあ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「赤井さんが安室さんを守るために嘘を吐いたんだよ!」って解釈があまりピンとこないのでいろいろ考えてみた。優しい嘘というのは個人的にしっくりきてない。

最近Twitterでよく見かける赤安。もちろん作品の楽しみ方は自由なんだけど、 原作未読、「アニメの赤井さんと安室さんが出てる所しか見てないから〜」って呟きにもやもやしたり……。でもまあそれも楽しみ方の一つなんだよなあと思ったり……。

あー、でも、コナンファンとしては原作も手にとってみて……!!繊細な伏線すごいから……!!って思う気持ちも捨てられないんだ。