名探偵コナン 考察メモ

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黒田兵衛について②

FILE1017「ミケじゃなくて」

7週休載ということで。その間に考察をまとめられたらと思っていたりします。

 

  

「大事の前」

降谷「はい…言われた通り僕が提供できる情報は全てあの少年に伝えました…まあ僕の情報は事件解決の手助けにはあまりならなかったようですが…」

黒田「大事の前だ…余計な火は消しておくに越した事はないからな…」

ポアロの安室透として、交通違反者と婦警のやり取りを伝えたのは、黒田からの指示。

これは、降谷の行動の理由・目的を考察する上で、一つのポイントだろう。降谷は黒田の指示で動いている

 

だいじ【大事】 
1.《名》重大な事件。容易でない事。大変な事。

黒田によると、いまは大事の前。すなわち、公安は、近々、何か大きな作戦を計画していることが想像できる。

 

具体的な内容。

これは、ここ数シリーズの降谷に起こった出来事を振り返れば分かるはず。組織のバーボンとして、大きな進展があった。

工藤新一の情報を要求する

Time is money!

急げよバーボン

──RUM──

工藤新一の情報

急げ!

Time is money!

──RUM──

ラムから直接、指令メールを受け取っている。

 

ここで、キール編のジェイムズ・ブラックの言葉を思い返したい。

「諸星大という偽名でその組織の一員として…5年前から2年前までの3年間だけだったがね…」「組織の中で彼は実にうまく立ち回った…最初は目立ち過ぎず、徐々に頭角を現していき…「ライ」というコードネームを与えられ、ついに組織の幹部の1人「ジン」と呼ばれる男の仕事に漕ぎ着けたんだ…」「その男さえおさえればボスまで辿り着けると踏んで、我々FBIもその仕事の集合場所に先回りし、身を潜めていたんだが…彼らは来なかったよ…夜が明けるまで待ったがな…」

赤井の潜入は5年前から2年前まで。そして、組織の幹部のジンに辿り着いた。

92巻巻末の年表によれば、降谷の潜入も5年前から。成果が潜入期間に単純比例するものではないとはいえ、ようやくNo2に辿り着いたとしたら、公安(黒田)も、FBI(ブラック)のように、その幹部を捉える作戦を立てるはず。これが、黒田の言う「大事の前」だと思われる。

 

 

「例の件」

黒田「それより例の件は…どうなってる?」

降谷「まだ何も…」

黒田「報告を怠るなよ…バーボン

「例の件」は、降谷の背景に工藤夫妻と赤井秀一が描かれていることがヒント。前シリーズの工藤家でのことが関係することが分かる。

気になるのは、降谷の表情と黒田の台詞。降谷の恐れるような表情と黒田が「報告を怠るなよ」と釘を刺していることから、降谷は黒田に報告していないことがあると考えられる。

 

①工藤家への侵入そのもの?

この場合、降谷の工藤家への侵入は、赤井秀一(沖矢昴)が目的となる。降谷零というキャラクターを考えれば、赤井秀一関連なら私情で動いても違和感はなさそうだと思ってしまうかもしれない。

 

降谷「爆弾でこの連結部分を破壊して…その貨物車だけを切り離し…止まり次第…ヘリでこの列車を追跡している仲間が君を回収するという段取りです…」【78巻】

降谷「には僕の方から話しますので…」【85巻】

しかし、ミステリートレインでも、緋色シリーズでも、降谷は公安の一捜査官としての立場を伺わせている。あくまで、公安の上司の指示のもとで動いていると考える方が適切。

つまり、工藤家への侵入は、「(組織のNo2ラムが情報を欲しがっている)工藤新一を探れ」という黒田の指示。これが、黒田の言う「例の件」だろう。

 

②工藤夫妻や赤井と話した内容

工藤家への侵入過程は、①で考えたように、黒田の指示。

降谷は、黒田の「例の件(=工藤新一の調査)はどうなってる?」に対して、「まだ何も…」と答えた。

読者視点では、この返答がおかしいと分かるだろう。前シリーズで、工藤夫妻から話し合いの場(お茶会)を提案されており、ここで何らかの情報提供or取り引き等が行われたはず。その内容を、降谷は黒田に報告していない。

「まだ何も…」という降谷の言葉は、まだ工藤新一の調査に着手していない、又は、工藤家を調べたが何もなかった、ように聞こえる。

もしかすると、話し合いの場で他言無用ということになったのかもしれない。

 

 

「バーボン」

なぜ、ここで「バーボン」呼びなのか?

一説として、第三者に聞かれた時のリスク回避は考えられるかもしれない。ただ、この理由であれば、風見にもこのルールを徹底しておく必要がある。風見は「降谷さん」と呼んでいる。

 

曖昧なニュアンスの話。

「大事の前」=ラムを捕らえる作戦、という仮説から考えると、この作戦はラムからバーボンへの「工藤新一の情報を要求する」というメールを、公安が利用するところから始まる。そして、作戦中、降谷はバーボンとして重大な役割を背負って動くことになる。また、ラムが要求している情報は一般人についてなので、それらを利用する公安も情報が必要となる。その過程で工藤家への侵入だが、勝手に合鍵を作っているので、言ってしまえば違法。

この辺りを踏まえて、公安の作戦でバーボンとして動くことへの戒め、のように思えた。

 

すごくメタな話。

黒田は、作外で若狭・脇田と共に「ラム有力候補」という括りに入っている。

降谷の呼び方は、降谷零、安室透、バーボンの三択。黒田が公安にしても、ラムにしても、「安室透」と呼ぶのはおかしい。また、「降谷零」と呼ばせてしまえば、黒田は本名を知っていることになり、ラム候補から外れる。組織のNo2ラムが、バーボンがNOCであり、本名まで分かっているのに生かしておく訳がない。黒田は敵か?味方か?というキャラクターなので、「バーボン」と呼ばせるしかないだろう。

 

 

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